まだビームが撃てない

レーザーはもう撃てる

まだケツワープができない


Switchで発売されていたゼルダの伝説RTA、すなわちタイムアタック動画を見ていた。いかにはやくゲームのエンディングに到達できるか、という競技みたいなもの


RTA動画は、Twitterとかで話題になっていたら見ることがある。タイムアタック対象としてのゲームは、ファミコンの初代スーパーマリオや、N64のマリオやゼルダとか人気に思う。マリオ64はTAS動画ツールを使うような、操作が完全にプログラミングされたタイムアタック動画なんかもあって、あれはかなり見応えがある

最近はYouTubeみたいな動画サイトが発達しているし、ゲームの録画環境が簡単に整えられるからより普及してきているんだろうな。俺自身はRTAをやらないしその界隈に詳しくないから、実際どうなのか知らないけど…


今日見ていたのは、ゼルダ最新作のもの。このゲームはただでさえ自由度が高く一本道のゲームではないので、短時間クリアのための道筋はプレイヤーによってさまざま。研究と記憶力と操作テクニック、全てが試される

起動してからエンディングを見る、というだけの目的なら30分もかからずやり遂げてしまう人もいる。それ以外にも重要なイベントを見る、他のボスを全て倒すなどの条件が個人で科されることもある

1秒でも早くクリアするため、挑戦者たちは事前にルートを構築し、研究し、操作テクニックを磨き、あとは30分なり数時間なりを捧げることになる。防具を装備するための数秒も惜しまれるため、たいていの場合、主人公リンクはパンツ一丁でハイラルの野を駆けてゼルダ姫の元に向かったりする

3DゲームのRTA動画は、バグを利用したショートカットなんかも見どころ。本来アイテムがないと通れないところを無理やり通ったり、空を飛んだり、突然ワープしたりする。ゼルダもゲームとして規模が大きいためか細かいバグがあり、それらは仕様の裏を突くような形でフルに活用される

マリオ64のケツワープなんか有名だよなあ。「特定の操作により移動速度を貯めることで高速に移動できる」ということらしい。ビジュアル的にはマリオがお尻をスライドさせて、壁をすり抜けたりする。意味がわからん…

「手に持っている爆弾に押し出されることで空中移動する」というバグ技が面白かった。特定の状態でバクダンを持つと、リンクが爆弾に押し出され続けてしまう。結果的に、爆弾を持っているリンクがクネクネしながら高速で空を滑空することになる。どういうこと??


RTAやTAS動画でたまに登場する「座標を保存する」という考え方が面白いな。ゲームの世界は全てが数値で処理されているので(ゲームというかパソコンがそうなんだけど)、主人公の立っている場所、高さ、移動速度、ありとあらゆるデータが数値としてリアルタイムに保管されている。特定の手段によりそれらの数値を保存したり、直接書き換えたりすることが可能になったりする。解釈がちょっと間違っているかもしれないけど、全ての現象が数値で管理されているゲームならではの攻略情報だよなと思う

思えば3Dゲームなんかは、俺たちの視覚には立体空間の中をキャラクターたちが動いているように映るけど、現実に起こっている現象として「コンピュータの計算でしかない」ということをよく考える。ゲーム機側が設定されたプログラムに則って外部からのプレイヤーの操作データを受け取り、操作データをキャラクターの動きとして反映し、それによって起こる物理現象を計算して、さらにテクスチャなんかを特定のポリゴンに貼り付けたりして、プレイヤーの俺たちにも知覚できるようなビジュアルに出力させているだけというか…。ただひたすら計算、計算、計算によってリアルタイムで積まれていくピラミッド、それがゲームなのではないか。そして実際のゲーム体験では、そのピラミッドのほんの一部しか見えていない…というか、見せないようにしてくれていることが、すごく不思議に思える

この考え、あるいは違和感をいつかもっとうまく文章にしたい。ピラミッドという言葉を出したせいでよくわからなくなった


ササッと書こうと思ったら長くなってしもうた。今日はもう一個、音楽を完成させたよ

川崎でした。