まだビームが撃てない

レーザーはもう撃てる

アザラシの爪


昨日の気づき アザラシには爪がある


わざわざ下書きまでしてたのに日付変わる前に投稿できなかったので昨日の日記

村田沙耶香さんの「殺人出産」を最後まで読んだ。短編「清潔な結婚」も性に関する話…なのか? 関係に性を一切持ち込まないことを約束している2人が、しかし子供は欲しいので特別な不妊治療(?)を受ける話。旦那さんの秘密はすこしニヤッとしてしまった

ラストシーンに関してはやや不穏な感じで終わる。その不穏さを解くための鍵は物語中にはほぼなかったはず。しかし、旦那さんがとある「趣味」を持つまでの過程を想像して、ヒントがある気がした。性的嗜好はその人が「かつて手に入らなかったもの」が色濃く出やすいと考えているので、旦那さんは何が手に入らなかったのか、過去を考えてしまったな。まあ、過去とか関係なくそういう嗜好なのかもだけど。奥さんと旦那さんが性を関係に持ち込まない理由は、同じに見えて全く違ったりするんじゃないかと想像した

最後の短編「余命」は数ページの超ショートショート。人類の寿命が無限になった世界で、生きるのに飽きた人が自由にこの世を去っていく話。主人公が旅行気分で命を捨てにいく道中「昔は死が向こうから勝手にやってくるものだっという。楽でいいなと思う」なんてセリフがあった。俺からすれば、苦しまず好きなタイミングでこの世を去れる世界はそこまで悪くなく思えるけど、俺もその死が身近すぎる世界に生きれば同じように考えるだろう

100年後にどんな面白い常識が生まれているのかしれないまま死ぬことになるだろうから、それが残念


もうすこしアザラシの爪の話を描きたかった

川崎でした。